熟年起業して満一年を迎え

今夜は創業時から参加させてもらっていた診断士の建設業専門工事部会への出席を見送ることにしました。この会は三年前に発足し建設業界の企業内中小企業診断士が集まり中小・小規模経営企業が多い専門工事業者の経営改善に向けたコンサルティング手法を独自に構築しようとする研究会です。

たまたま高校時代の同級生が座長を務めていて私が起業を決めたときに誘ってくれました。行政書士にとって建設業が許認可や更新手続き、事業年度終了報告等、継続的な取引が見込まれる業界であり、許可業種も28業種もある裾野の広い業界であることに強い関心がありました。

しかし、サービサー業界から様々な産業を横から、つまり傍観者的に見てきた経験から云えば、建設業界は過剰需要・競争競争の代表格で、バブル後、一貫して続く失われた日本を象徴するデフレ経済の申し子であり、国家緊縮財政による公共投資の縮小と経済合理性を追求する民間投資の縮小均衡の中で、ひたすら赤字受注が当たり前の、競争相手が倒れるまで戦い続けるノーガードの死闘に近い世界に映りました。

その感覚は今でも残っていて、事業の発展と云う視点で見れば、社会主義的な発想で守られている第一次産業に吸収されてしまうのではないかという気がします。

何故、建設業界は赤字受注が多いのか? 色々と想像してみました。経済原理で云えば前述したとおり競争相手が多すぎることに尽きるかもしれません。生産性が低くても耕作を続ける日本の農業に似ている気もします。しかし、日本の農業は単に生産性という損益計算書で判断するよりも平安時代から続く「一所=土地」の貸借対照表的な財産価値があり、高度成長期以降は含みを背景にした事業承継がなされてきた世界ですから、損益中心の建設業とは相違しています。

むしろ、建設業はも繊維会社や機械メーカーのアウトソーシング会社に似ているのかもしれません。施主が自前の企画設計で労務まで手配するより、建設業者に請負ってもらい、材料費、労務費、設計相違等のリスクを負担してもらった方が得策であり、また同業他社の相見積もりを取れば建設費も安くなるからです。

標題に戻すと、私も熟年起業して一年が経とうとしています。創業前に色々な角度から想定したシュミレーションが如何に甘い、自己中心的な発想であったかを痛感します。色々なことを想定して準備した資料もあまり役に立ちませんでした。

しかし、期限を設けたスパンの中では、つまり課題提出の締切直前において、最早アウトプットするしかないことに改めて気付かされました。それは小中学校時代からの夏休みの宿題であり、プレゼン直前にまとめ上げる業務であり、そして、本日、建設業専門工事部会の成果物となる研究レポートがそれでした。

レポートを書けば結果はどうであれ仕事をやった気に成ります。青色申告もそうでした。会議資料や議事録もそうでした。ひょっとしたら、建設業等の構造不況業種は「やった気に成ること」を追い求めているのかもしれません。

そして、一年経過を前に少し変化の兆しが出てきた私の世界も、「やった気に成ること」が見え隠れ始めたに過ぎないかもしれません。

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