古代からの生命の承継

昨日、孫が生まれました。

昔、学生時代、アルバイトで福岡市の四箇遺跡の発掘作業をしていました。若い学生の仕事はスコップで深い穴を掘るきついものでした。この遺跡は縄文・弥生・古墳時代の複合遺跡でしたが、土器や甕、或いは古墳壁が出るようなマスコミ受けするものではなく、地層に注目したプロ向けの遺跡で、縄文後期より水稲栽培が始まっていたことの証明として当時注目されました。

その縄文時代の地層には水分を含む特殊な泥炭層があり、この土壌から植物の種子が見つかり、その後、大学の先生が発芽を成功させました。何と3000年前の種子が、始めて浴びる太陽に向かい透明の茎を延ばし、数枚の緑葉をつけたそうです。鑑定の結果、ヤマシロギクという日本古来の野ギクでした。

私たちは日常の中で、家屋が撤去されたばかりの更地とかコンクリートの僅かな裂け目から草花が芽生えている姿を目にします。植物の種子には太陽を浴びた途端に発芽する、時空を超えた力が内蔵されているようです。或いは動物の種子卵子にも同じ力があるのかもしれませんが・・・。

私は赤ちゃんが生まれてくるたびに、古代の発芽した種子のことを思い出します。

私たち日本人は多分、原人の頃から人類になった今日まで、種子と卵子が絶え間なく引き継がれ、生命を繋いできたことは間違いありません。親は子の誕生に生きてきたことや生きていることに感動し、そして新しい生命に希望を託して来たことでしょう。

そうした生命の承継こそが、またそれを護る社会的システムづくりが、今の日本を再生させるためには不可欠であると思っています。

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