人口動態データから思うこと・・・女性が輝く日本へ

住民基本台帳(平成26年1月1日)による日本の人口動態について総務省(平成26年6月25日)から発表がありました。中高齢者向けセミナーで人口動態につき話すことも多いので開示データを簡単にチェックしてみました。
このデータで気になる主な点は次の5点
1.日本の人口が平成21年をピークに5年連続減少していること
2.人口減少は出生者数の減少と死亡者数の増加が主因で昨年は23万人の自然減となっていること 
3.社会増加数・・・住民票異動による転出・転入、帰化・国籍喪失等の実態把握。関西圏、名古屋圏は微減で東京圏への一極集中が進んでいます。一方、地方都市は自然減と社会減による人口減が鮮明となり、自治体の「集中と選択」が今後も進行していくことが予想されます。

4.年齢階級別人口・・・5歳階級毎の人口分布。最も多い年齢階級は40~44歳で9,878千人で、全国人口の7.7%を占めています。高齢者比率や年少人口比率も算出できます。
5年齢3区分別人口の推移・・・年少人口(0~14歳)、生産年齢人口(15~64歳)、老齢人口(65歳~)の経年比較により、少子高齢化の進行状況が把握できます。年齢階級別人口のデータと同様にマーケティングや年金等の社会保険制度を考えるときの基礎資料として活用されます。

そして、本当に気になる事はこうした変化に現代社会は対応できているのか、ということです。

まず日本の人口の減少ですが
平成17年に死亡数が出生数を上回り、昨年の死亡者数は1,267千人 出生者数1,030千人。約231千人の減少となっています。昭和54年の出生数は1,624千人、死亡者数は707千人でしたから、出生者数は40%減少し、死亡者数は1.8倍と増えていますので、少子化と高齢社会での死亡者数の増加トレンドにあり、今後も続くことが予想されてます。因みに団塊世代のベービーブームのときは年間平均270万人も出生者数がありました。
少子化が進んだ理由として、核家族化、女性の高学歴化・社会進出による価値観の変化、婚姻の晩婚化や非婚化、ファミリータイプの定着、子育てを支援する社会インフラ不足、低所得層の増加、離婚の増加、等々があるのでしょう。私は学者ではないのでこれらの理由が正しいのか、また、どの様な対策を講じたらいいのか研究する気もありません。


しかし、アベノミクス成長戦略では、「女性が輝く日本へ」を目指し、女性の指導的地位をあらゆる分野で3割まで高めるとか、公開企業の商法上の役員比率を有価証券報告書に記載するようにする方針を発表しています。その具体策として、保育所を拡充させ、待機児童の解消、学童保育の拡充、職場復帰・再就職支援にも力を入れ、子育て世代の若い女性労働力に期待をよせています。

個人的には、娘や孫娘がいる私にとって、こうしたインフラ整備が進むことは大歓迎です。
しかしながら、人口の自然増加に向け出生者数を増やす為には、女性の出産・育児期間の休職支援や復帰プログラムを用意しても、そのメリットを体感するまでには相当の時の経過が必要です。例えば管理職になるためには正社員としての経験と知識が求められます。企業は人材開発に関する研修や評価システムに力を注いできました。日本的雇用慣習において賃金格差や正社員比率にも男女格差がある事は周知の事実です。逆に職場では、セクハラ、パワハラ、マタ(マタニティー)ハラが日常的に起きています。残業代未払い、有給休暇未消化等の労基法違反もあります。養育費を支払わないケースも多々あります。まずはコンプライアンスの徹底というか、そうした法制度や源泉徴収的な回収システムを造る等、女性が輝く為の社会に向け、魂を入れることが最優先で喫緊の課題だと思います。


また、この人口動態データによれば、年少人口は16,666千人(人口の13.0%)、このうち0~9歳は10,800千人(同8.4%)です。乳幼児からギャングエイジまで病気したりはしゃぎ過ぎたり大変面倒がかかる世代です。しかし、65歳以上の高齢者は31,720千人(同24.7%)もいるのです。この世代にも元気に働ける方は沢山います。こうした世代が子育て支援に関与する仕組みづくりが大事なような気がします。


次に、今後、女性の特性を活かす職業や業種は拡大していくでしょうが、子育て世代においては職住近郊が優先されると思います。家族のサポートがあれば多少の通勤時間がかかっても勤続は可能かもしれません。育児期間だけではなく親の介護問題も増加しています。自宅で仕事を継続できるシステムも導入すべきと思います。

そして、配偶者控除の見直し・緩和、厚生年金の対象範囲の拡大も必要になると思います。子供手当等の育児しながら働く女性に関する優遇策を増やすべきと思います。母子家庭に限定せず親族との同居にも扶養手当等の支給を認めるなどの緩和策があってもいいと思います。

一方、地方自治体は、育児及び児童の教育や安全に関与する地域社会のボランティア活動やアウトリーチ活動をする人達への助成金支援を増やしたり、或いは有償化を進めるべきと思います。その財源は、公務員の仕事内容を見直したり(所謂、「保険仕事」・・・上司や外部に報告するための保身的な仕事)少子高齢化の進捗状況に応じ物差しで測れば見えてくると思います。

人口の自然減は日本全国にある自治体を衰退させるとともに、住民サービスやライフラインの維持が困難となるリスクを含んでいますので、自治体そのものの存続の問題と言えます。

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