所沢LBS 行政書士の事業承継 遺言 相続 離婚

アクセスカウンタ

zoom RSS 遺産分割協議における判子代 No.2

<<   作成日時 : 2014/01/31 15:39   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

不動産担保権者に対する「判子代」は元々その担保権に担保的価値がなかったり、それが低い場合に、担保抹消費用として支払われるのに対し、遺産分割協議における一般的な「判子代」は、元々相続する権利があるのに、その一部、もしくは全部を放棄する承諾料として支払われることになります。

同じ「判子代」と言っても担保権者の場合と相続の場合では、考え方が相違します。任意の協議で合意を得て、かつ低額の「判子代」で関係者の署名捺印を得られると、手続きが円滑に進められる点は同じです。しかしながら任意の話し合いが不成立になり裁判上の手続きに入ったとき、「判子代」の対象となった担保権者が配当金を得ることは不可能となることに対し、一方、相続の「判子代」対象者、つまり相続人は原則的に法定相続割合の相続財産が得られます。

同じ「判子代」でも、競売や調停になったときは反対の効果を生じることになります。このため、不動産においてはビジネスライクに、相続においては被相続人との関わりや相続人間の交流を優先して考えることになるのでしょう。この点を履き違えて「判子代」を支払い、遺産分割協議書に署名捺印をもらえれば相続登記は簡単に完了できるという考えは「争族」を引き起こしかねませんので、細心の配慮が必要です。

一般的に法定相続の理解は進んできました。しかし、高齢者世代だけではなく若い世代にも、長子が家を引継ぐという考え方は根強くあります。特に祭祀主宰者を選ぶとき、その特徴が現れます。また被相続人と同居し生活を共にしたり介護してきた相続人は、被相続人の自宅(相続人の実家)は生活の基盤ですから、相続財産である実家を処分したり、相続人の共有登記にすることには強い抵抗があります。

よって、換価分割が困難な場合や代償分割する余裕がない場合、他の相続人に対し相続分の放棄を求め、「判子代」を支払、遺産分割協議書を作成したうえで、相続登記を行うことになります。この遺産分割協議が成立しないときは家裁の調停事件に発展することになります。この話し合いの過程で、法定相続や遺留分相当額を請求したら「欲深い」「権利ばかり主張する」等々の感情的な言葉から相続争いが始まり、裁判に発展しなくても、そのまま数十年も睨みあい、代襲相続人に引継がれるケースも多々あります。

現実の相談でも、20年前死去した実母名義の土地を、相続人兄弟8人、うち半数は代襲相続人で遺産分割協議に際し「判子代」20万円を提示しているケース、長兄が亡父の土地建物を相続するので「判子代」を支払うと云っているがいくらが妥当かというケース、死亡した祖父名義の古い家屋だけの相続知登記が未了で長兄より「判子代」を払うと云ってきたケース、等々があります。

私は純粋に「判子代」に該当するのは3番目の古い家屋だけのケースと思います。古い家屋は固定資産評価もなく滅失登記は簡単に出来ますし、家屋を共有財産として所有権侵害を主張しても建物の維持管理費や税金を負担していないと損害賠償を得るのは困難と思うからです。よって、この場合は所謂「判子代」での解決が妥当と思います。

次に土地がある場合ですが、これは不動産としての換価性や有効利用が可能かの資産価値で判断することになります。放置された土地は地方都市や都市周辺にもあります。また市街化調整区域や農地、山林等は土地の有効利用が限られ、処分も難しいため、分割協議自体も先送りされています。こうした資産価値が低い場合の相続登記においては「判子代」という考えはあると思います。

そして、それ以外の場合は、相続財産評価額を算定し、法定相続割合にするか、場合によっては遺留分相当額で話し合いすることが基本だと思います。そして、この場合、被相続人の相続財産額を正確に開示し、相続人各自の生活状況等を報告し合い、お互いが譲歩する「和解」を目指してほしいと思っています。また、そうした「争族」にならないように遺言するとか、代償分割への備え(例えば生命保険の活用)をすることが一層大事な時代になっていることを痛感します。

にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ
にほんブログ村
にほんブログ村 経営ブログ コンサルタントへ
にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
遺産分割協議における判子代 No.2 所沢LBS 行政書士の事業承継 遺言 相続 離婚/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる