行政書士会セミナー「事業承継」二つの円滑化法 No.2

埼玉県行政書士会の「事業承継」に関する業務研究会は同会の行政法務部会員が一年前から研究に取り組んだ成果を発表する形式でした。冒頭、埼玉県会長より、行政書士業務のひとつである「権利義務又は事実証明に関する書類」作成業務について研修強化を図っているとの挨拶がありました。

前日も建設業社保加入に関する研修があり、そちらは100名を超えていたそうそうですが、本日は70名前後と少なめでした。聞くところによると期末の忙しい時期、特に青色申告等が終了した時期に研修が集中したことも影響しているようですが、品川で開かれた全国行政書士連合会(並びに東京都行政書士会)主催の「事業承継」シンポも満員盛況との雰囲気は感じられませんでした。

私は事業再生や事業承継に関するコラムもいくつか発表していますが、読んでくれているのは金融関係者が多く、行政書士の人達の関心が高いと云う気がしていません。弁護士でも会計や税務は好きでない人も多く、法律関係者の特徴かもしれません。特に経営学というのは正解が色々あり掴みどころのない世界に映ります。逆に会計士や税理士は法律に馴染めない傾向があるようです。

私の偏ったイメージも的外れではないのでしょう。司会者の発言にこの行政法務部会では「知的資産経営まで貸借対照表や損益計算書の取扱う機会が少ない行政書士が対応すべきとは思っていませんが」、「当初は相続を検討していましたが、途中から事業を追加することにしました。」との微妙な言い回しがありました。

しかし、事業承継支援業務の参考資料として、20頁相当の「事業承継調査表」の開示とそのサンプルが受講者に提供され、実務面で押さえておくべき主要な要件が入っていると思います。また、税理士兼務の講師が事業承継支援業務の実務というテーマで、事業承継の流れ、つまり現状把握、課題の抽出、中長期に亘る事業承継計画、そして株価算定方法、暦年課税贈与、相続税等の税務の基礎知識等の説明がなされました。

今回は、事業承継の基礎研修で、行政書士業務の隣地にあり、他の専門士業と連携協働することにより新たなビジネスチャンスになることを意識した説明をされていました。司会者や講義者は30~40代の壮年行政書士で先輩や年配の多い受講生に、クライアントである経営者へ対して、さり気なく経営レベルでのアドバイスをすることの必要性を伝えようとされていると思います。

前述の中小企業基盤整備機構の講師は「士業等の実務家は入口段階での相談対応時において、それぞれの専門分野の"肩書きをはずして"、できるだけ広い視野で経営者の方のお話を聞いてあげて下さい」と云われていました。

中小・小規模経営者との接点が多い税理士や行政書士は「できるだけ広い視野で」経営者の話を導き出せるかが大事で、そのために必要な実務知識の導入方法を示してくれたのが埼玉県での研修だったと思います。私にとっては、後日、FBでその司会者や講師との友達付き合いが始まったことも有難いと思っています。

そして、いよいよ金融円滑化法が終了します。それに伴い廃業するか事業継続するかのそもそも論が浮上することに成ります。また超高齢化社会で中小企業経営者の高齢化が進んでいます。そのとき経営承継円滑化法を活用できるかが話題になってくるでしょう。

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