中小企業の事業再生 「目利き」を育てるには?

金融円滑化法終了を目前とした本日の日経教室で大阪大学教授小川一夫氏が「中小企業の『目利き』育てよ」提唱されています。地域金融機関は取引企業のネットワークのハブ(軸)であり、地域金融機関は色々な業種毎の財務データと分析能力があるのに、技術的な専門知識を持つ人材が不足していて、「各企業の技術特性を活かした経営計画を提示することには限界がある」と指摘されています。

それを踏まえ、大学、企業で技術畑に従事してきた人材を雇用し、大学の技術移転機関(TLO)や高等専門学校との連携を図り、将来性を見通せる「目利き」を育てよ、とも云われています。

リーマン・ショック以前から、失われた歳月が長く続く日本では、色々な形で公的支援が進み、社会主義的な政策が講じられてきました。昔は農業や漁業から始まり、最近は家電、液晶、半導体、金型と日本の強味の象徴であった産業でも、国家による補償制度を頼るようになってきました。

国策、つまり国家戦略を進めたり、維持したり、他の劣後した戦略をカバーするためにセーフティネットが整備されてきた気がします。

金融円滑化法は存続価値を見失った中小企業の延命を支えたことは確かで、競争原理の風当たりを弱めましたが、問題を先送りしただけかもしれません。特に信用保証協会による緊急融資制度が金融円滑化法下で倒産リスクを背負いこみましたが、一方では、このことが今後の企業再生を複雑化することになると思っています。何故なら保証協会には主体的なサービシングが期待できないからです。

以前の金融庁マニュアルと現在とで、債務者格付を実施すれば、大きな差異が発生していると思います。その分、金融機関は貸倒引当金を先送りした訳で、金融円滑化法終了後にマニュアルが厳しくなれば、公的資金の注入を求める金融機関が急増するかもしれません。

金融円滑化法や緊急保証制度は、流れている川を無理に止めるような堤防の役割を果たしてきた感がします。残念ながら日本は機械化、システム・ネット化、グローバル化等の利便性向上の中で、過剰生産、過剰産業、過剰労働者等の構造不況を顕在化させた気がします。

無理に止めた堤防はいずれ決壊しますが、今後、どの様なソフトランディングを講じるかが注目されます。

但し、中小企業の再生に必要となる「目利き」は技術特性を持つ技術畑を期待するのは理想的であるが現実的ではない気がします。むしろ実務畑に従事して来た人材や、幅広な中小・零細企業と接して来た専門士業や経営コンサルタントとの連携を強化し、企業存続意義となる知的資産経営への転換を図ることが必要と思います。

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