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zoom RSS 遺言はなぜ必要なのか?

<<   作成日時 : 2013/03/15 17:55   >>

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無料相談会では法税務を含む遺言・相続に関する相談がかなりのウエイトを占めます。相談者の多くは年配の方で時間的余裕があり、かつ終活への関心が高いこともあるのでしょう。特に3月は、早春から先の美しい季節を待ち望むためか、或いは寒い冬へのレクイエムなのか、遺言を書くべき時期なのでしょうか、公証人役場は訪問者でごった返しています。特に期末は30分刻みの公証人のスケジュールが埋まっています。

個人が自分で手続きを行おうとするケース、我々士業がアテンドするケース、信託銀行系がエスコートするケースといくつかのパターンがあるようです。こうした多忙な時期に公証人に出張を依頼すると最低でも2時間は必要になり手数料も割高になります。しかし、公証人の立場から見ると、1件の出張は来客4組に匹敵するため、経済合理的には出張は低収益になってしまうのかもしれません。

しかし、遺言は判断力があり、遺言を作成する意思があるうちに、そして、それを何らかの手段で伝達する力が必要になります。聞くこと、話すこと、筆記することが出来ないと公正証書遺言は作成は難しくなります。

ところで、遺言はどの位作成されているのでしょうか?正確なデータは知りません。年間120万人が死亡する中で、年間作成される公正証書遺言は74千件で、家裁の検認は15千件です。この合計は約9万件ですから年間死亡者対比では7.5%になりますが、公正証書遺言の数は作成された時期で、被相続人の遺言が執行された件数ではないので、正しい分析にはなりません。しかし、一般的には作成率は10%弱と云われています。

高齢化社会にしては圧倒的に遺言作成率は低い状態です。では、遺言は何故書かれないのでしょうか? 遺言を残すほど財産がない、債務が多い、相続人間で揉めることはない、相続人は子供一人である、法定相続で十分、相続財産の分け方が決めにくい、遺書みたいで縁起が悪い、まだ元気で時期尚早である、等々が聞かれます。不況が続いているので相続放棄の申述は166千件(平成23年)に達しています。但し相続放棄は相続人各個人が行いますので該当する被相続人数は特定できません。

反対に遺言があった方がいいケースは、子供がいない夫婦、相続する兄弟姉妹が不仲、再婚夫婦、中高年、大病をした人、相続させたくない相続人がいる、行方不明の相続人がいる、息子の妻への遺贈、独身者で相続人がいない人、家業(商店、農業)等の事業承継、居住用不動産しかない人、等々が挙げられます。

遺言を書くか書かないかについて、大雑把に分類すると、年齢・体力面、法律面・経済面、感情面からの理由に分けられそうな気がします。年齢・体力面は誰しも避けられないので平均余命を自覚するかになります。法律面は昔の家督相続と現代の法定相続との微妙な認識のずれがあり、遺留分、特別受益、寄与分の組合せもあり、被相続人側、相続人側でも十人十色です。また経済面では中小・小規模経営者や個人事業主の事業承継、資産が居住用不動産しかない場合の代償分割、相続人の夫々の生活基盤が不安定、等々に基づく問題です。

そして、感情面ですが、相続人間の不公平感、被相続人との愛憎を含む不満感、直系親族とそれ以外の親族への排他的意識等々、幼児体験、深層心理に及ぶ複雑な感情が絡むケースもあります。

これらの理由が複合的に存在し、また、作成するには費用もかかるし、残すべき財産も変動する可能性がある、ということになれば、それらの課題を整理したり解決策を講じたりと面談なことも多々あり、なかなか判断できないと思われている人も相当数存在している気がします。

しかし、遺言がないと万一の場合、遺産分割協議がまとまらず、被相続人の凍結された預貯金の払い戻しが出来ないとか、家裁での相続争いになり長期化したり、登記手続きが放置され次世代を巻き込んだ当事者の増加や成年後見制度および未成年者の特別代理人等、別途、手続きと費用が嵩むことに良く聞かれる話です。そして、大切な親族の絆が断ち切られる不幸なケースもあります。

そうした広い意味の損失リスクを回避する策として、遺言作成は効果的であり、争族になったときの心理的・経済的な損失と比較すれば、公正証書遺言は迅速な遺産の継承が行われるため流動性が高い処方箋になります。また自筆遺言証書は家裁の検認が1〜2ヵ月係る場合もあり流動性に欠けますが、法的に問題があったりする場合を除き、相続人の対立を未然に防ぐ効果は高く、その後の遺産整理実務がスムーズに進みます。

よって、超高齢化社会においては年金や健康保険、介護保険等の社会保険制度の改善と同じように、遺言作成、相続問題に社会的な関心が高まる仕掛けが必要と思います。日経新聞は毎週水曜日に相続関係の記事を紹介し、東洋経済等も定期的に掲載しています。こうした啓蒙活動だけでなく行政や司法でも相続トラブル予防策に取組むとか、遺言を残すことがインセンティブに繋がる施策が出ればよりいいのですが・・・。

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