標準家庭の減少と行政書士業務

少子超高齢化、超格差社会―IT技術やグローバル社会進行における貧困化、デフレ経済等で日本は失われた時代が20年にも及ぼうとしています。

パラサイト・シングルの名付け親である山田昌弘中央大学教授によれば、「標準家庭(30歳代まで結婚し正社員となり子供を育て離婚せず定年まで働き安定的に生活を送れる人々)」を形成・維持できる若者(35歳未満)は4割程度になると推測しています(日経新聞2012.11.7朝刊 経済教室)。

生涯未婚率が25%へ上昇すること、離婚率が高くなっていること(3人に1人)、非正規雇用と失業率の上昇、そして少子化と超高齢化。この結果、35~44歳の親同居未婚者295万人(同世代人口の16%)に増え、今後、非正規雇用で年収の低い中年の親同居未婚者が増えるそうです。これは、言いかえれば、年金生活の親に支えられて暮らしていることになり、将来、両親が亡くなったとき生活困難問題が顕在化すると指摘されています。     

そして、山田教授は日本の社会制度は標準家庭を基準にしているので、親同居未婚者等の標準家庭から外れても安心した老後が迎えられるシステムの構築が必要と警鐘を鳴らされています。

また、社会保障制度、特に年金制度が少子超高齢化の加速で、厚生年金基金が解散に向かい、いずれ厚生年金も国民年金も維持できなくなる時代が遠からずやってくる訳ですから、親同居未婚者に限らず、現在の年金生活者からの所得移転の援助を受けている子供や孫たちの世代も、生活困難予備軍に転落する可能性があります。


そうした時代と将来に向けて、行政書士として気になることは、成熟産業や供給過剰の産業の廃業や破綻が進み、市場が縮小していくことです。その典型は建設業界でしょうが、飲食業等も個人経営から大手系列店に集約されて行っていますから、地元の地産地消のユニークな店舗が出店しづらくなるかもしれません。事業承継等の業務はその縮小を防止することが期待されます。

一方、65歳以上のシェアが23%に達した超高齢化社会では、相続・遺言・成年後見等の終活対策は盛んになってくるでしょう。戦後の日本復興とマーケティングを牽引してきたのは団塊の世代ですから、これからも社会参加に参画する可能性も高いと思われますから、NPOや熟年起業も増えると言われています。

但し、これからの高齢層は年金受給も減ってきますし、バブル時代に取得した持家には含み益はありませんから、堅実な生活設計をベースにさぜるを得ない状況もあります。34~44歳の親依存が増えるなかで、その親が子供の為に働き続けると皮肉な現象が起こっている気さえします。

私は、標準家庭は核家族と同じではないかと思っています。高度成長期に都市部へ進出した団塊世代がニュータウンと云われるベッドタウンに居住し、核家族化しました。その世代が定年を機に田舎に帰郷すれば、地域格差や過疎化は改善されるかもしれません。しかし、家族の交友関係を重視し、地方都市の利便性を考慮するためか、大半が都市部に留まっています。

このため、昔は大家族で支えた介護や成年後見制度等の老後問題は核家族の中で対応することになり、子供がいないと認認介護、老老介護、老人一人暮らし、そして孤独死、孤立死が増えてしまいます。よって、身近な街の法律家である行政書士はその支援者としての役割期待が高まってくるでしょう。

しかし、年金が縮小したり、持家のリフォーム等のメンテが出来なかったり、近隣の住宅地が老朽化して、子供の声が聞こえない寂しい路地・住宅街(商店街はシャッター通りといいますが)になり、高齢者向け賃貸マンションへの転居を考えても、持家は低価格で買い手がいない状況になっている可能性さえあります。そうした環境の中で経済力がない親同居未婚者が親を介護している家庭が増える時代が迫っているというのは寂しすぎます。

昔の大家族主義の復活は無理としても、せめて三世代が支え合う家庭に向かって欲しいと願っていますが、少子化で一人っ子が増えていますから、そうした家庭を望むのも難しいかもしれません。

にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ
にほんブログ村
にほんブログ村 経営ブログ コンサルタントへ
にほんブログ村

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • レイバン サングラス

    Excerpt: 標準家庭の減少と行政書士業務 所沢LBS 行政書士の事業再生ー詩人の経済学 /ウェブリブログ Weblog: レイバン サングラス racked: 2013-07-06 01:07
  • プラダ メンズ

    Excerpt: 標準家庭の減少と行政書士業務 所沢LBS 行政書士の事業再生ー詩人の経済学 /ウェブリブログ Weblog: プラダ メンズ racked: 2013-07-06 04:03
  • エアマックス 2013

    Excerpt: 標準家庭の減少と行政書士業務 所沢LBS 行政書士の事業再生ー詩人の経済学 /ウェブリブログ Weblog: エアマックス 2013 racked: 2013-07-09 16:42