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zoom RSS 動産担保融資の活用を促すために

<<   作成日時 : 2012/08/14 00:24   >>

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不動産担保や個人保証に過度に依存しない銀行融資を推進するための手法として注目されてきたのが動産担保融資(ABL=Asset Based Lending)です。2005年10月に創設された債権譲渡登記制度により第三者対抗要件の具備が可能となり、また金融庁マニュアルで動産の一般担保(破産の時、特別担保と差押を禁止されたものを除く全ての財産)として改訂されたため、ABLの拡大が期待されて来ました。

融資に際し、従来の担保は不動産が17%弱、有価証券等が3%、保証(保証協会や銀行子会社保証と代表者等の個人保証等)36%、信用(無担保与信)44%と不動産が中心で、中小企業の場合、その75%に個人保証がついていました(H22年度日銀統計)。このため、会社が破綻すると社長も破産するため再チャレンジが難しいと云われていました。(残念ながら、今でも再出発は相当高いハードルであることに大差はありませんが・・・)

元々、ABLは米国の新しいファイナンス手法ですが、日本政策投資銀行(DBJ)と商工中金が中心となって担保徴求と管理手法を研究し、日本に導入しました。DBJは棚卸や商品等の純粋な動産担保を考え、将来は債権の流動化(金融機関間の再譲渡)を想定し、一方、商工中金は半製品を含む棚卸資産が売掛金や現金に変化するサイクルを前提に、取引先の流動債権の殆どを担保にしモニタリングすると云ったメインバンクの役割に着眼したものと云う気がしていました。

財務省の法人企業統計(2011年3月)では中小企業は104兆円の土地を保有しているそうですが、棚卸資産は43兆円、機械設備も106兆円あるそうです(財政金融委員会調査室上原啓一氏「動産担保融資の現状と課題」)。一方、2010年度の実行されたABLは5,275億円ですから、増加して来たものの、まだまだ融資手法として定着したとは云える状況ではありません。

当然、棚卸資産には半製品や仕掛品等の更に加工しなければ商品や製品にならないものもありますし、相当期間売れ残った商品や返品された不良品も含まれていますから、担保として取り扱えないものもあります。

また、融資対象企業が破綻した時、それらの棚卸資産を引き継いでくれる同業他社が存在しないことには金融機関としては担保の換価が出来ませんから、それをカバーしてくれるシステムがないと担保評価さえ出来ないと云うジレンマがあります。

訳あり商品や破綻した商品を取扱うバッタ商法の評価方法は「半値8掛け2割引き」で、資産価値は約3割以下になってしまいます。上代(販売)価格の3割ではなく資産の3割ですから、通常の販売価格と比較すると10%以下になってしまうのです。実際、破産管財人の処分価格はそれに近い、或いはそれ以下になっているのです。

ABLが導入され約8年位経ちましたが、現在は破綻した時の受皿となる換価機能の整備に入っています。外資系がその手法を日本で推進しています。しかし、全ての産業でそのインフラ整備が進むとは思えません。金融機関もその手法について疑心暗鬼の状態だと推察されます。

そうした今、ABLで資金調達が可能になるかもしれない中小企業の事業者は、事業主自身が永年経営して来た業界のビジネスの流れを知悉している訳ですから、万一、破綻した時の事業価値が最大化するためにはどの様な工夫が必要かを金融機関に積極的に提案し、メインバンクと裸の付き合いをすることで、新しいABLが可能になるのではと考えています。

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