所沢LBS 行政書士の事業承継 遺言 相続 離婚

アクセスカウンタ

zoom RSS 中小企業再生支援協議会への期待

<<   作成日時 : 2012/07/12 20:03   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

政府は金融円滑化法最終年度対策のひとつに中小企業再生支援協議会(支援協)の機能強化を掲げ、人員を増員し、標準処理期間を2か月に設定したり計画策定支援目標件数も設定するとしています。但し、従来よりこの支援協は充分に機能してい.ると思っていますので、これだけでは、画期的なものになるかは疑問です。

まず、処理期間を短縮するとしても事業デューデリジェンス(事業DD)、そのベースとなるSWOT分析を実施するにあたり窮境企業の役職員の理解と積極的な関与がないと事業を再生させることは困難です。

資産の部に不良資産や債権があり、その部分をカットする外科手術だけで直ぐ再生できる企業は殆どありません。もともと中心的な事業の収益性が低下し、その挽回策として周辺事業や新規事業に事業ドメインを拡げた結果、更に経営悪化が進んでしまった、というケースでは含み損だけを処理しても赤字垂れ流しが解消されません。

また、出血をとめ縮小均衡を図るためには経費削減し損益分岐点の売上を確保する必要がありますが、人件費を下げるため人員削減や給与・賞与のカットが先行するため、危機感の共有と従業員の理解が不可欠です。このため従業員を含めた再生プロジェクトにおいて経営改善計画と必要なアクションプランを練り上げて実践に移さないと社内のベクトルは一致しません。このためにはSWOT分析等の作成期間は不可欠であり、これを短縮すると机上論になり計画倒れになりかねないません。再生のインセンティブは従業員にこそ必要です。

次に、実抜計画は全ての金融機関が了解しなければ成立しません。このため債権者である金融機関の意向を考慮するため背伸びした目標になっている場合もあります。担保付債権者と無担保債権者とでは当然、貸倒引当金も違ってきますし、法的整理の配当も変わってきます。また金融債権者の中に公的機関やノンバンク等が含まれていると対応方針が異なって来ますので、合意形成が難しくなることもあります。

しかし、現在の支援協の再生計画案はリスケやDES(デット・エクイティ・スワップ)がほとんどで、DPO(債権放棄)は少数です。含み損やリストラ経費で損失が拡大し債務超過になった場合は3年以内での解消を求められますが、中小企業の場合は元々資本が脆弱ですので、債務超過解消も簡単ではありません。
よって、今後は支援協案件でもDPOを積極的に活用すべきと思います。

現在、民事再生法では金融債権者だけでなく商事債権者もDPOを強制されますが、経営責任(退任)は求めていません。しかし、支援協は金融機関だけの私的整理であるがゆえにか、経営者の個人保証もあるためか、経営責任を求めています。中小企業における経営者の存在こそ余人をもって代えがたい存在であるため、民事再生法は経営者の続投を認めているのですが、私的整理では難しいのです。金融機関だけではありませんが債権者が手を差し伸べるためには救済者が事前に相当のリストラを行い経営責任を取るべきと考えているのが実態です。

確かに民事再生法適用申請を行えば倒産、破綻企業として公表され、裁判所が関与しながら債権者への公平な配当が実施されます。しかし、商事債権者まで含めてしまうため企業が有する営業基盤の重要な取引先、仕入先を失うことになることが多いのも確かです。一方、私的整理は金融機関だけの合意でも可能ですから、民事再生法での配当率とは比べようがありません。

取引先の商事債権や従業員を守り、窮境事業会社の債務超過を解消し、赤字経営からの脱却を図ろうとする場合、経営責任は全て、または一部免責されるようなインセンティブを与えるべきではないかと思います。但し、破綻原因が明らかに経営者個人の過失(ex不動産や株式投資の失敗)である場合や公私混同等のモラルハザードが強く懸念される場合は個別に経営責任を問えばいいと思います。

いずれにしましても支援協案件の出口戦略を緩和しないと再生企業は増えないでしょう。経営が傾いた会社を支援するよりも破綻した会社を支援する方が容易い、或いは新しい会社でやり直した方がいい、と云った考え方もあります。私もそう思います。

しかし、窮境状態に陥った会社は再建するか倒産するかしかありません。そしてそこには運命共同体ともいえる従業員やその家族、および損失を被るステークホルダーも存在していますから、最後まで事業は投げ出せませんし、企業価値の劣化を防ぎながら、再建したり、会社整理する方法もあるのです。支援協の更なる活用が難しいのであればピンポイント型の個別DPOをファンドやサービサーが提供する方法もあるのではないかと思っています。

にほんブログ村 経営ブログ コンサルタントへ
にほんブログ村
にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ
にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
中小企業再生支援協議会への期待 所沢LBS 行政書士の事業承継 遺言 相続 離婚/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる